NHKニュース 告知

 
 
 

本日12月16日(水)NHK宮崎18:10〜19:00 「イブニング宮崎」内のコーナーで御崎馬が取り上げられます。
都井岬に来られる皆さまからみても、あまりなじみのない姿が見られますよ。

NHK告知①
 
 
 
 


放送では、御崎馬の採食行動の一部が取り上げられます。
御崎馬は冬の間様々な植物を食べており、今回はその一部をご紹介させていただきました。

12月ターザン森
 
 
 

いつも都井岬を出入りしているとそれほど珍しい行動でもないのですけれど、
ではいざご紹介となると、狙って出会えるものでもなく撮影できる場所で出会えるとも限りません。

 

映像として記録され、地上波で公開されるのは、おそらく世界でも初の事例でしょう
(撮影に成功して本当に良かった)。

NHK②
 
 
 

「知ってるよー」「見かけたことあるよー」という方がいらっしゃったら、それはすごいこと。
「僕/私は放送前から知ってたぞ」、と是非是非自慢してください。

 


TV画面に映っている御崎馬の姿を「ちょっと面白いなー」「良いなー」と感じていただけたら幸いです。



 
 

そして「野生状態のウマとはなんぞや」と思いを巡らせていただけたら。。。

森イメージ
 
 
 

放送を受けてまた後日、補足や詳細な説明などより深い内容をここで紹介できたら、と考えています。

 
 


 
馬の数だけドラマがある ポスター
 
 
 
 
 
 

スベル御崎馬(H55)

 
 

今回は御崎馬のちょっとコミカルな行動をご紹介します。
動物好きの方にとっては見慣れた光景かも知れませんが。。。

 
 

       ※画面右下に4つあるアイコンの一番左[字幕]をONにして、映像をご覧下さい。

 

 
 

斜面を気持ち良さそうに滑っていくハレムおす(13歳)。
上方左側にいる若おす(2歳)と右側の若めす(2歳)がその様子を見つめています。
「お!」ってな感じでちょっと気になったようです。


 
 
 

また、斜面ではなく平地で背中を擦りつけることも多く、
その場合は左右にドッタンバッタンひっくり返りながら、ダイナミックに背中を地面に擦りつけます。



どちらもウマでは良く見られる行動です。


この行動をとる理由は映像の字幕にもあるように諸説あり
  ・かゆい所を搔いている
  ・虫を落としている
  ・遊びの一環である
などと言われています。


皆さんはどう思われますか?

 
 
 


ちなみに、斜面を嫌がり平地で転がって背中を擦りつけるウマもいますが
逆にわざわざ斜面に移動して転がるウマもいるので
ウマによってそれぞれ好みがあるのかも知れません。

 

そしてウマたちの中には、滑っては登り、また滑っては登りと何度も往復するウマもいます。

 
 

その姿を見たときは、思わず微笑まずにはいられません。


 
 
 
 
 
 

ある御崎馬の事情①(H97)

 
 


都井岬では2015年11月現在、96頭(牡45頭、牝51頭)の御崎馬が複数の集団に分かれて生きています。
その集団の数は全部で20ほどあり、その内10の集団はハレム(一夫多妻)で暮らしています。
他の構成としては一夫一妻(とその子供)だったり、おす同士だったりします。
そして、各々の群れがその時その瞬間、特定の場所を移動しながら都井岬全体を利用しています。

 


本日は、その中からあるハレムをご紹介したいと思います。

0697ハレム
 
 
 


このハレムの若おすと若めすは、同じ2歳だからかいつも一緒にいます。

1374&1394
 


若おすのお母さんはこのハレムの第一夫人なのですが、若めすのお母さんは昨年11月18日夕方に亡くなってしまい、このハレムにはいません。

 
 


若おす母子&若めす母子は、もともと別のハレムに一緒に所属していました。
そして、前所属ハレム時代に若めすのお母さんが亡くなった後も、若おすとその母である第一夫人は若めすと行動を共にしてきました。
そっと近くに寄り添い、グルーミングを頻繁に行い、このハレムにも一緒に移動してきました。
それはまるで母を亡くして天涯孤独の身になった若めすを、家族として受け入れ、気遣い、慰めているかのようにも見えました。

 
 
 
 


そうやって若おすとその母である第一夫人からの愛情を一身に受けていた若めすも、今、“旅立ちの時”を迎えています。

 
0683ハレム10.31


若めすの母が亡くなった日からそろそろ1年を迎えようかという10月31日、若めすは他の独身おすと行動を共にするようになります。

 
 


実は今年の6月にも、若めすが他の集団に移動しようとした時がありました。
ただ、2日も経たずにすぐハレムに戻ってきました。
その時は、若おすとその母である第一夫人もまるで若めすのことを探すかのようにハレムを離れ、そして一緒に戻ってきたのでした。

 


今回は、若めすが新しい集団の第一夫人となってから3週間ほど経過した現在も、この独身おすの集団にいます。

 
 
 

若おすとその母である第一夫人も、若めすを送り出すかのようにハレムに留まり落ち着いて過ごしています。

0697ハレム2
 
 

このように、御崎馬の群れは日々刻々と変化していきます。
若おすもいつか母の元から離れ、このハレムを旅立つ時がやってきます。
そして、それはいつの日になるのでしょうか。

 

                                    パッカ都井岬  柳谷

 
 
 
 

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キンミズヒキと御崎馬

 
 
 

最近、御崎馬のタテガミに何やらくっついています。
キンミズヒキ 0770
キンミズヒキ 0770 アップ
 
 
 
これはキンミズヒキという植物の種子です。
(学名: Agrimonia pilosa var. japonica バラ科ミズヒキ属 多年草)

 
キンミズヒキ
キンミズヒキ アップキンミズヒキ 種

 


キンミズヒキの種子には小さなトゲがたくさんあります。
このトゲで通りがかった動物の体毛などにくっつき、新たな場所に運んでもらって分布を拡げます。
都井岬では、御崎馬も種子の運搬役を担っています。言うならば、虫や風ならぬ馬散布。。。

 
 

しかし、比べてみると実があまりついていない馬とたくさんついている馬がいます。
かたや、ぼちぼち。。。

キンミズヒキ 15x19キンミズヒキ 1494
 
かたや、たくさん。。。
キンミズヒキ 15x9
キンミズヒキ 0770 -2
 
 

種子のあまりついていない方の馬群は、行動範囲が狭く丘の芝地を主な行動圏にしています。
一方でたくさん実がついている方の馬群は、行動範囲が広く森や藪の中を移動することも多いです。
もし、たくさん実がついている御崎馬を見かけたならば、その馬は今まさにキンミズヒキの群落を通り抜けて来たのかも知れません。

 
 
 
 

ムラサキセンブリ

 
 
 

都井岬に8種ある絶滅危惧植物の1つ、ムラサキセンブリが開花しています。
ムラサキセンブリ
(学名: Swertia pseudochinensis リンドウ目リンドウ科センブリ属 多年草)
環境省のレッドデータブックでは準絶滅危惧種(NT)、宮崎県では絶滅危惧Ⅱ類(VU)として掲載されています。

 
 

ムラサキセンブリ2
 

なお、園芸種をお探しの方は「イブニングスター」で検索してみてください。
センブリに比べて薬効は少ない反面、大ぶりなお花が楽しめます。
花言葉は「すべて良し」です。

都井岬でお見かけの際は、そっと大切にお見守り下さい。

 
 
 
 

夏休みは都井岬にキマリ!!

 
 

進撃のミサキウマ ー Attack on Equus ー

駆逐

対峙


偵察

偵察

 

撤退

撤退


 
 
 

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夏の都井岬
 
 
 
 
 

ネムノキの就眠運動

 
先日ご紹介したネムノキ。
夜の様子をみにきました。

IMG_2010


「ねむ」のき、という名前通り、まるで眠っているかのように葉を閉じています。
日中は開き花や葉を開き夜になると
たたむこの運動は、ネムノキ以外にもさまざまな植物で確認されており、総じて「就眠運動」とよばれています。
 
 
ちなみに昼はこんな感じで
ネムノキの葉 昼
夜はこうなっています。
ネムノキの葉 夜

 
 
 
それにしても、動物と違って筋肉をもたない植物ーネムノキはいったいどうやって葉を開閉しているのでしょう?その仕組みはすでにずいぶん明らかにされているようです。
ネムノキの葉の根元ーちょうど開閉運動に合わせて折れ曲がる部位には、開閉運動をつかさどる運動細胞がありました。この細胞が大きくなると葉は持ち上げられ、しぼむと葉は畳まれます。運動細胞の大きさを変える原因は主に「水」と考えられています。大量の水が運動細胞の内部に入り込んで細胞を膨らませ、その膨らんだ細胞が葉を押し上げているのです。

 
ではどんな仕組みで昼と夜で水の入り方が変わるのか。
東北大学で、植物の覚醒/就眠に作用する化学物質が具体的に特定されたり、その化学物質の濃度バランスが昼夜で逆転することが確認されたりと、着々と研究が進められているようですよ。

 
 

上田実、山本庄亮、「植物の運動を引き起こす化学物質 : 生物時計による就眠運動のコントロール」有機合成化学協会誌  
 57(7), 571-580, 1999-07-01
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yukigoseikyokaishi1943/57/7/57_7_571/_pdf

東北大学大学院理学研究科化学専攻(有機化学第一研究室)
http://www.orgchem1.chem.tohoku.ac.jp/orgchem1/Research_jag.html

ネムノキ

都井岬入り口「駒止の門」から都井岬灯台へと向かう県道沿い、
林縁の高木に、ピンクの花がたくさん見られるようになりました。
チアリーダーのポンポンのような、ふわふわした花。
合歓(ねむ)の花です。

IMG_2011

ネムノキAlbizia julibrissin、合歓木)はマメ科ネムノキ亜科の高木です。
背の高い木ですが、傾斜のある都井岬では道路から谷側を探すと、ちょうど目の高さで花を見ることができます。

近づいてよくよく見ると
一つの花に見えていたポンポンは、実は小さな花のあつまりだとわかります。
(下の写真ではまだ花が咲く前のつぼみが映っていてわかりやすいですね。)※1
ピンク色の糸状のものは、花びらではありません。
長くて、花びらよりも目立っている「雄しべ」です。
雄しべの先端に、黄色い粒がついているのが見えますか?
この粒は葯(やく)です。この中に花粉が入っています。IMG_2008

花粉がめしべについて(受粉して)初めて、ネムノキは子孫を残すことができるのですが、
みれば肝心のめしべの成熟は遅く、雄しべが萎れたころにようやく成熟します(雄性先熟)。
それでは子孫は残せないのでは?といえば、そんなこともありません。
遅れて成熟しためしべは虫たちを媒介者として、よその花から花粉を受け取ります。
成熟する時期をずらすことによって、自分のめしべを自分の花粉で受粉させてしまう事態「自家受粉」を避けることができています。
自家受粉が避けられる理由はまたいずれご説明しますね。


※ 1 このように、いくつもの小さな花(小花)が一つの大きな集合体(頭状花)をつくる構造を「頭状花序」とよびます。花序(花の集まり方・並び方)は花の種類を見分けるうえでまたいずれ。

万能薬ウツボグサ―6月の草花

雨の続く都井岬ですが、季節は着々と移り変わりつつあります。
春の鮮やかな花たちは既に種となり、この季節はすこし控えめな様子の花々が多くなります。


今日は最近都井岬で見られる花、ウツボグサ(Prunella vulgaris L. subsp. asiatica)をご紹介します。
ヨーロッパやアメリカに生息するセイヨウウツボグサ(Prunella vulgaris)の亜種です。

IMG_2001

ウツボグサの仲間は英語でself-heal(自己-治癒)とかheal-all(全-治癒)などと呼ばれており、自己治癒力を高めるハーブとして広く利用され来ました(例えば眼精疲労から胃腸薬、強壮剤、外傷薬など)。日本でも生薬として利用されており、「日本薬局方」にも夏枯草(カゴソウ)という名称で記載されています。

煎じてお茶にしたり、若苗を炒めたり揚げたり、花弁をサラダにしたりと、活用方法は様々。けれど匂いや味はあまり強くないのだとか。

 

学界ではその抗菌作用・抗ウイルス作用が注目されています。「ウツボグサの抽出物がHIVウイルスの増殖を抑える」とか「アレルギーを抑える」なんて論文が出るなど、有効成分の活用が期待されているようです。

1) 厚生労働省「日本薬局方ホームページ」 第十六改正日本薬局方(平成23年3月24日厚生労働省告示第65号) p.1466「カゴソウ」

2) Li-mei Lin, Hui-Min Gao, Jing-jing Zhu (2015).”Prunella vulgaris L. 夏枯草 (Xiakucao, Common Selfheal)”. Dietary Chinese Herbs. 3
: 469-475. doi:10.1007/978-3-211-99448-1_53.

3) Collins RA, Ng TB, Fong WP, Wan CC, Yeung HW (1997). “A comparison of human immunodeficiency virus type 1 inhibition by partially purified aqueous extracts of Chinese medicinal herbs”. Life Sci. 60 (23): PL345–51. doi:10.1016/S0024-3205(97)00227-0.PMID 9180371

4) Kageyama S, Kurokawa M, Shiraki K (March 2000). “Extract of Prunella vulgaris spikes inhibits HIV replication at reverse transcription in vitro and can be absorbed from intestine in vivo”. Antivir. Chem. Chemother. 11 (2): 157–64. PMID 10819439